前回は、BtoCで成功した企業はBtoBで失敗する インターネットの未来についてまとめた。ここでは、西村博之は悲観的、2ちゃんねると公共性 佐々木俊尚×ひろゆきについて解説する。
そもそもインターネットはWeb2.0
Web2.0の定義は難しい。ただし、Web2.0の原理は、情報を集めることと有用な情報を拾い上げることという2つの進化構造からなるものである。データベースを持つ情報を集める側のほうが立場が強いが、それをAPIとして公開して試してもらい、いいものがあったら取ってしまうことが多い。巨大なデータベースを使って、いかに状況をよくするのかということがビジネスモデルになっている。そもそもインターネットはWeb2.0であり、インターネットが持っていた双方向性をどこまで使うかというのがWeb2.0の本質である。
西村博之は悲観的である
インターネットとFAXの違いは、インターネットは人間社会のインフラになるが、FAXはツールにすぎない。しかし、西村博之氏はインターネットに対して悲観的である。以前、佐々木俊尚氏が市民ジャーナリズムについて説明した後、西村氏は「そんなもん無理ですよ」の一言で言い切られた。梅田望夫氏が楽観的なのに対し、西村氏は現実的で身も蓋もない。
2ちゃんねると公共性
西村博之は「インターネットには市場原理しかない」と言う。そうなると公共性はどうなるのか。それは、公共性がなくても法律さえあれば十分だという。例えば、2ちゃんねるを存続できないようにしようと思えば、一切広告が出ない環境を作り、サーバー大が払えないようにするという法律を作ればいい。しかし、広告を出している企業がある限り、2ちゃんねるは存続する。
最後に
そもそもインターネットはWeb2.0。西村博之は悲観的で、身も蓋もない現実的な考え方を持つ。2ちゃんねると公共性の関係を考えたとき、公共性がなくても法律さえあれば十分である。しかし、現実は2ちゃんねるをなくす法律は作られていない。インターネットは人間社会のインフラになるか、それともそれは幻想か。
次回は、2ちゃんねる裁判やウィニー裁判が止める技術革新 日本の法律についてまとめる。
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