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トーマス・スウォレズ 「12歳のiPhoneアプリ開発者」

「教育者は生徒というリソースを認めて有効に使うべきです」スウォレズは遠慮しながらも語りかける。ここでは、110万ビューを超える Thomas Suarez のTED講演を訳し、好きなことを伸ばす可能性を理解する。

要約

12歳の子の多くはビデオゲームで遊ぶのが好きですが、トーマス・スウォレズの場合はゲームの作り方を学びました。モグラたたきゲーム「バスティン・ジーバー」のようなiPhoneアプリを作ったあと、彼はそのスキルを生かして他の子どもたちが開発者になる手助けをしています。(TEDxManhattanBeachより)

Thomas Suarez, a 12 year old, taught himself to build iphone apps.

 

1 一番成功したアプリは「バスティン・ジーバー」

僕は昔からコンピュータやテクノロジーに惹かれていて iPhoneや iPadのための アプリを作りました。今日はそのことをお話しします。最初のアプリは「地球占い」という変わった占いゲームです。運の善し悪しによって 違った色の地球が表示されます。僕のお気に入りで 一番成功したアプリは 「バスティン・ジーバー」です (笑)。ジャスティン・ビーバーを使ったモグラたたきゲームです

 

2 きっかけは学校でのマーケティング

このゲームを作ったのは ジャスティン・ビーバーのことを あんまり好きじゃない人が学校にたくさんいたので いいかもと思ったからです。それでプログラミングに取りかかり 2010年のクリスマス前に公開しました。

 

3 アプリを作ったことのある親はあまりいない

「どうやって作ったの?」といろんな人から聞かれました。聞いた人の多くは自分でもアプリを 作りたいと思っていました。最近の子どもの多くはゲームで遊ぶだけでなく 自分でもゲームを作りたいと思っています。でも それが難しいのは どこへ行けばプログラムの作り方が分かるのか 知らないからです。サッカーを学びたければサッカーチームに入ればいいし バイオリンを学びたければレッスンを受ければいいですが アプリの作り方を学びたい人はどうすればいいのか? 親は サッカーやバイオリンなら 若い頃にしたことがあるかもしれませんが アプリを作ったことのある親なんてあんまりいないでしょう (笑)

 

4 基礎学習→iPhone開発キット→App Store登録

アプリの作り方は どこへ行けば分かるのでしょう? 僕の場合は こんな風にしました。まずいろんなプログラミング言語で プログラミングをして基礎を覚えました。Pythonや Cや Javaなんかをやりました。それからAppleがiPhoneを発売して それには iPhoneソフトウェア開発キットがありました。ソフトウェア開発キットというのは iPhoneアプリを作るためのツール集です。これは僕にまったく新しい可能性を開いてくれました。ソフトウェア開発キットでいろいろ試した後 いくつか実験的にアプリを作りました。その1つが「地球占い」で App Storeに登録する準備ができたので App Storeにアプリを登録するために必要な 99ドルを出してくれるよう親を説得しました。賛成してもらえたので 自分のアプリをApp Storeに登録することができました。

 

5 自分の経験を他人に伝えられるようになった

いろんな人が励ましてくれました。両親 友達 先生 それにアップルストアの人たちまで すごく助けられました。スティーブ・ジョブズには ものすごく刺激を受けました。学校でアプリクラブを作って ある先生が顧問を引き受けてくれました。うちの学校の生徒なら誰でもクラブに来て アプリのデザイン方法を学ぶことができます。こうして僕は自分の経験を他の人に伝えられるようになりました

 

6 教育者は生徒というリソースを認めて使うべき

iPadパイロット・プログラムというのを 所々でやっているんですが 幸運にも 僕はこれに参加できました。難しいのが何かというと iPadはどのように使われるのか どんなアプリをiPadに入れるべきかということです。それでどんなアプリがほしいか 先生たちに意見を聞きました。作ったアプリは 地元の人は無料で買え 他の地域の人が買った収益は全て地元の教育基金に 入ることになっています。近頃は 技術に関しては 先生よりも生徒の方が詳しいんです (笑)。なんというか・・・(笑) 気に入らないかもしれませんけど・・・(笑) でも これは先生にとって良いリソースなんです。教育者は このリソースを認めて 有効に使うべきです

 

7 今後もアプリを作り、知識を共有していきたい

今後やりたいことを話して終わりにしようと思います。まず もっといろんなアプリやゲームを作りたいです。今は ある会社といっしょにアプリを作っています。アンドロイドのプログラミングもやりたいと思っています。そしてアプリクラブを続けて 生徒が知識を共有できる方法を もっと見つけたいと思います。ありがとうございました (拍手)

 

最後に

大人の技術者がオープンソースで行っていることを、12歳の少年も行いたいと話す。理想的なサイクル

和訳してくださった Yasushi Aoki 氏、レビューしてくださった Naoki Funahashi 氏に感謝する(2011年11月)。

小学生・中学生でもできるiPhoneアプリ開発 XcodeでつくるiOSアプリ


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