やっと就職した、でも仕事がつらい。転職したい、でも家族がいる。派遣の契約が切れた、でも次の仕事がない。リストラされた、でも求人がない。「キャリア」について検索する人には、そういった事情を抱えている人が多いだろう。ここでは、キャリアから連想されるキーワードをもとに、仕事を創ることについて考える。
1 キャリアって転職することなの?
Google AdWords: キーワードツールで、「キャリア」を入力してみたところ、月間で823,000件検索されていた(携帯電話などの電気通信事業者という意味での検索も含む)。そしてその後に出てくるキーワードは「転職 転職」だった。検索件数も4,090,000件と、キャリアの約5倍検索されていた。
多くの人が、キャリア=転職ととらえている傾向がわかる。
2 ほしいのは求人? それとも仕事?
キャリアに関連するキーワードでは、「求人」は7,480,000件、「募集」は4,090,000件、「職業」は2,740,000件、「就職」は2,240,000件、「仕事」は1,830,000件だった。「求人」は「仕事」の4倍以上の回数を検索されていた。「転職」と比べても2倍近くの検索数だった。
Google AdWordsの数字の信頼性は問われるが、「キャリア」に関する検索をする人は、相手が求めていることがはっきりとわかっているキーワードを選ぶ傾向がわかる。(データは10月5日現在)
3 現代にはWEBという大きな武器がある
現代にはWEBという、物理的な距離を簡単に超えられる武器がある。そこにいいものがあれば、世界中の人に伝えることができる。
ana-white.comというサイトを運営するアンナ・ホワイトは、人口1000人程度のアラスカの町に住む女性大工だ。家を建てた経験をきっかけにブログを始め、動画や画像をふんだんに使って、あらゆる家具の作り方を一からレクチャーしている。その結果、2年目には小売業者がスポンサーを申し出るようになり、ビジネスになった(バズ部紹介)。
クックパッドに131万品を超えるレシピを提供したのは、多くの無名の主婦たちである。食べログに3,881,175件の口コミを提供したのは、多くの一般の人である。ココナラにオープン3ヵ月で1,800件を超えるサービスを出品したのは、多くの普通の人である。良質な情報を集めようと努力する者のところに、多くの情報が集まってくる。その情報が、仕事を創っていく。
最後に
求めている人に応じるのもいい。募集されているところに行くのもいい。今ある職業に就職するのもいいだろう。しかし、無理のない範囲で、自分が自然と行っていることを、発信してみてはいかがだろうか。その蓄積が結果として、仕事を創ることにつながるのだと思う。
この記事を書くにあたって、インスピレーションをくれたちきりんさんに感謝したい。
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