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入力・演算・出力を行う装置コンピュータの基礎知識8選

進研ゼミを展開するベネッセが、タブレットを活用する通信講座を導入した。また、イギリスでも政府のコンピュータ科学教師育成事業にFacebookやMicrosoftなどが協力するなど、ITの教育現場への普及は進んでいる。ここでは入力・演算・出力を行う装置であるコンピュータについて解説する。

1 コンピュータの5大装置

制御装置、演算装置、記憶装置、入力装置、出力装置という5種類の装置が連携して、コンピュータは動いている。ここではパソコンを例にし、コンピュータに必要な装置について述べていく。

情報処理推進機構のシラバスにおいては「40.プロセッサ」「41.メモリ」「42.入出力デバイス」に対応している。

 

5大装置とそれぞれの役割

以下に5大装置の役割についてまとめる。なお、記憶装置についてはさらに主記憶装置(メモリ)と補助記憶装置(ハードディスク)に細分化されている。

  • 制御装置:各装置を制御する指揮者。CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)が担う
  • 演算装置:命令に従って演算を行う
  • 記憶装置:動作に必要な情報を保持したり、ファイルとして保存したりする。メモリやハードディスクが担う
  • 入力装置:文字や位置情報、画像や音声など様々なデータをコンピュータに入力する装置。キーボード、マウス、スキャナなど
  • 出力装置:紙や画面などに処理の結果を出力(印刷・表示)する。ディスプレイやプリンタなど

 

2 CPU(Central Processing Unit)

CPUは制御と演算を担当し、人間でいうと頭脳にあたる部品である。

 

クロック周波数は頭の回転速度

クロック周波数とは、クロック(周期信号)が1秒間に繰り返される回数のことである。単位はHz。例えば「クロック周波数1GHzのCPU」とは、1秒間に10億回振動することができる。

 

キャッシュメモリは脳のシワ

キャッシュメモリとは、メモリ(主記憶装置)とCPUの間に、より高速に読み書きできるメモリを置いて速度差によるロスを吸収させることである。さらなる高速化のためにキャッシュを階層化することもできる。

 

3 メモリ(主記憶装置)

メモリはコンピュータの動作に必要なデータを記憶する。メモリがないとCPUはデータを読み出すことができない。

 

RAMとROM

RAM(Random Access Memory)とは、読み書き自由のメモリである。 RAMにはDRAMとSRAMという2種類がある。

  • DRAM(Dynamic RAM):安価で容量が大きいが、読み書きは低速。定期的な再書き込みが必要
  • SRAM(Static RAM):読み書きは高速だが、高価。再書き込みは不要

ROM(Read Only Memory)とは、読み込み専用のメモリである。専用の機器を使用することで記憶内容の消去と書き込みができるPROMという種類もある。

  • マスクROM:読み込み専用。製造時にデータを書き込むもの
  • PROM(Programmable ROM):書き換え可能。EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュメモリなど

 

4 補助記憶装置

補助記憶装置はメモリより低速だが、大容量であるためたくさんのデータやプログラムを保存することができる。

 

仮想記憶(仮想メモリ)でメモリに化ける

仮想記憶とは、ハードディスクの一部をあたかもメモリであるかのようにみなし、見かけ上サイズを増やす技術である。

仮想記憶では、現時点の動作に必要ではないメモリ上のプログラムやデータを、一時的にハードディスク上へ退避させることで、メモリ上に空き領域を作り出す(スワップアウト)。また、退避させたデータが必要になったときに、再びメモリ上へと呼び戻す(スワップアウト)。こういったメモリとハードディスクの間で仮想記憶のための読み書きが発生することを総称してスワッピングと呼ぶ。。

 

リムーバブルは持ち運び可能

補助記憶装置には、駆動装置から記憶媒体を簡単に取り外すことのできるリムーバブルメディアもある。例として以下の4つを挙げる。

  • 光ディスク:レーザ光を使ってデータの読み書きを行うディスクメディア。CD-ROMやDVD-ROMが有名。非常に安価なためソフトウェアの配布媒体としても広く使われている
  • 光磁気ディスク(MO:Magneto Optical disk):レーザ光と磁気の両方を使って書き込みを行うメディア。読み出しにはレーザ光のみを使う
  • 磁気テープ:磁気体を塗ったテープを使い、磁気によってデータの読み書きを行うメディア。非常に低速だが大容量なため、バックアップ用のメディアとしてよく使われる
  • フラッシュメモリ:EEPROMの一種を補助記憶媒体に転用したもの。コンパクトかつ低価格なため、デジタルカメラや携帯電話などの記憶メディアとして使われている

 

5 入力装置

入力装置はこちらの意思を伝える道具。処理に必要なデータをコンピュータに与える機器である。

 

代表的な入力装置

  • キーボード:文字や数字を入力するための装置
  • マウス:マウス自身を動かすことで、その移動情報を入力して画面内の位置を指し示す装置
  • トラックパッド:パッド上で指を動かすことで、移動情報を入力して画面内の位置を指し示す装置
  • タッチパネル:画面を直接触れることで、画面内の位置を指し示す装置
  • タブレット:パネル上で専用のペン等を動かすことにより、位置情報を入力する装置(大型のものはディジタイザと呼ばれる)
  • ジョイスティック:スティックを前後左右に傾けることで位置情報を入力する装置
  • イメージスキャナ:絵や写真を画像データとして読み取るための装置
  • キャプチャカード:ビデオデッキなどの映像機器から、映像をデジタルデータとして取り込むための装置
  • バーコードリーダ:バーコードを読み取るための装置

 

6 ディスプレイ

ディスプレイは出力装置の1つで、コンピュータからの出力を画面上に映し出すもの。

 

解像度と色の表し方

解像度とは、ディスプレイが表示するきめ細かさである。解像度が高いほど、より多くの情報が表現できる。ディスプレイは表示面を格子状に細かく区切り、その格子一つひとつの点(ドット)を使って画像を表現する。このとき、ディスプレイをどれだけ細かく区切るかによって、表示される画面の滑らかさが決まるのである。

ディスプレイは、一つひとつのドットを表現するために、1ドットごとにRGB(Red、Green、Blue)3色の光を重ねて色を表現する。

 

ディスプレイの種類と特徴

  • CRTディスプレイ:ブラウン管を使ったディスプレイ。消費電力が大きい
  • 液晶ディスプレイ:電圧によって液晶を制御し、バックライトもしくは外部からの光を取り込むことで表示する仕組みのディスプレイ。薄型で消費電力も小さく、現在の主流
  • 有機ELディスプレイ:有機化合物に電圧を加えることで発光するしくみを利用したディスプレイ。自ら発光するためバックライトが不要で、より省電力
  • プラズマディスプレイ:プラズマ放電による発光を利用するディスプレイ。高電圧が必要なため、パソコン専用として使われることはあまりない

 

7 プリンタ

処理結果をプリント(印刷)する装置。代表的な出力装置の1つ。プリンタはCMYK(Cyan、Magenta、Yellow、blacK)という4色の組み合わせで表現する。

 

プリンタの種類と特徴

プリンタは、その印字方式によって様々な種類に分かれる。

  • ドットインパクトプリンタ:印字ヘッドに多数のピンが内蔵されていて、このピンでインクリボンを打ち付けることによって印字するプリンタ。印字音は大きく印字品質も高くないが、複写式の伝票印刷に使用できるため事務処理分野では重宝されている
  • インクジェットプリンタ:印字ヘッドのノズルから、用紙に直接インクを吹き付けて印刷するプリンタ。印字音も静かで高速かつ安価なため、個人用途で普及している
  • レーザプリンタ:レーザ光線を照射することで感光体上に1ページ分の印刷イメージを作成し、そこに付着したトナー(顔料などの色粒子からなる粉)を紙に転写することで印刷するプリンタ。非常に高速で音も静かなため、ビジネス用途で普及している

 

プリンタの性能指標

プリンタの性能は、印字品質とその速度によって評価することができる。

  • 印字品質:dpi(dot per inch)「1インチあたりのドット数(解像度)」。
  • 印字速度:cps(character per second)「1秒間に何文字印字できるか」とppm(page per minute)「1分間に何ページ印刷できるか」の2つ。前者は主にドットインパクトプリンタの性能を表すときに用い、後者は主にレーザプリンタの性能を表すときに用いる

 

8 入出力インタフェース

入出力インターフェースとは、コンピュータと様々な周辺機器をつなぐために定められている規格である。最も有名なものに「USB」というものがある。

 

シリアルインタエースとパラレルインタフェース

入出力インタフェースは、データを転送する方式によってパラレルインタフェースとシリアルインタフェースに分かれる。パラレルとは並列という意味で、複数の信号を同時に送受信する。一方シリアルは直列という意味で、信号を1つずつ連続して送受信する。現在は、シリアルインタフェースで高速化を図るのが主流となっている。

 

有線規格

周辺機器をケーブルでつないで使う形式の規格としては、「USB」と「IEEE1394」が代表的である。どちらの規格もシリアルインタフェース方式を採用しており、電源が入れたまま機器を抜き差しできるホットプラグと、周辺機器をつなぐと自動的に設定が開始されるプラグ・アンド・プレイに対応している。

  • USB(Universal Serial Bus):パソコンと周辺機器とをつなぐ際の、最も標準的なインタフェース。高い汎用性を持ち、キーボードやマウス、スキャナなどの入力装置、プリンタなどの出力装置、外付けハードディスクなどの補助記憶装置と、機器を選ばず利用できるようになっている
  • IEEE1394:i.LinkやFireWireとも呼ばれる。主にハードディスクなどの情報家電やデジタルビデオカメラなどの機器に使われている

 

無線規格

周辺機器との接続にケーブルを使用しない、無線で通信するタイプのものもある。代表的なものに「IrDA」と「Bluetooth」がある。

  • IrDA(Infrared Data Association):赤外線を使って無線通信を行う規格。携帯電話やノートパソコン、携帯情報端末などによく使われている(通信距離は1m以内)
  • Bluetooth:2.4GHzの電波を使って無線通信を行う規格。携帯電話などの他、キーボードやマウス、プリンタなど様々な周辺機器をワイヤレス接続することができる(通信距離は10m程度)

 

最後に

コンピュータ基礎知識として、コンピュータの5大装置(制御・演算・記憶・入力・出力)、CPU、メモリ、補助記憶装置、入力装置、ディスプレイ、プリンタ、入出力インタフェースについてまとめた。

コンピュータ、ソフトなければタダの箱」ときたみりゅうじ氏も述べているように、どれだけ効果で高性能のコンピュータであっても、それを動かすソフトなしでは単なる置物でしかない。WindowsやMac OSなどのOSや表計算ソフトといったソフトウェア(後日詳述)とパソコンなどのハードウェアが揃ってこそ、動いてくれるのである。こうした命令を出すソフトウェアとそれを処理するハードウェアの双方を含めた情報技術をIT(Information Technology)と総称している。

情報セキュリティネットワークの基礎知識も合わせて読むことをおすすめする。

次回はデジタルデータの表現方法についてまとめる。

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