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エスタ・ソーラー 家庭内暴力の流れを変えるためにどうしたか

「家庭内暴力の非合法化運動をしていたとき、ある議員は結婚のお楽しみを奪っちゃう法と呼んでからかいました」ソーラーは語りかける。ここでは、85万ビューを超える Esta Soler のTED講演を訳し、家庭内暴力を減少させるために行ったことについて理解する。

要約

エスタ・ソーラーが家庭内暴力の非合法化運動をしていたのは1984年。ある議員はそれに対し「結婚のお楽しみを奪っちゃう法」と呼びました。「ツイッターがあったら良かったのに!」と彼女は思いをはせます。このトークでは、ポロライドカメラからソーシャルメディアまであらゆる手法やテクノロジーを駆使した30年にもおよぶ活動とそれを支えた楽観主義を振り返ります。アメリカの家庭内暴力は64パーセントも減少したのです。

In 1994, Esta Soler convinced Congress to pass a law to combat the devastating effects of violence against women. Today, her mission is global.

 

1 救急処置室に運ばれてきた女性はただの「痴話喧嘩」?

想像してみてください。暴力の被害者であった女性にとって 1980年代がどれだけ 変革ある時代であったかを。救急処置室に運ばれてきた女性を見て 警察はただの「痴話喧嘩」だと言いました。女性が酷い暴力にあったのは一目瞭然です。鼻も手首も折れています。目が腫れ上がっています。活動家として私達はポロライドカメラを使い 彼女達の写真を撮影しました。90秒してから 撮影した写真を彼女に差し出すのです。そうして彼女は 訴訟のための証拠を手にいれます。我々は見えないものを見えるものにするのです。

 

2 1993-2010年の間でアメリカ国内での成人女性に対する家庭内暴力は64%減少した

私はこの活動を30年間続けています。社会運動に参加して 女性と子どもに対する暴力撲滅に 取り組んできました。活動の期間中一貫して ときに受け入れられなくても 私が強く信じていたことは これらの暴力は不可避ではなく 後天的なものであり そうであれば止められるし 防げるものだという信念でした (拍手)なぜ信じてきたかと言えば それが真実だからです。絶対的な事実なのです。1993年から2010年の間 アメリカ国内での 成人女性に対する家庭内暴力は 64パーセント減少しました。これは素晴らしいニュースです (拍手)

 

3 シェルターや自宅を開放し、女性と子どもの安全を守った

64パーセント減少はなぜ達成できたのでしょう。驚きの事実ですが 30年前の女性はひどくぶたれても ストーカーされても、レイプされても 誰も声を上げませんでした。正義はそこになかったのです。活動家としては黙っていられません 活動の最初のステップとして 組織を作り 傷ついた人々をかくまう 秘密の女性ネットワークを作りました。シェルターを作り シェルターを作れなければ 自宅を開放し 女性と子どもを安全に守るのです。その他にも ケーキを売ったり 洗車をしたり 資金集めのためには何でもしました。ある程度資金が集まり 準備ができたところで 連邦政府へ行き この素晴らしいサービスに対し 報酬を支払うよう依頼しました。いい考えではありませんか?(拍手)

 

4 「結婚のお楽しみを奪っちゃう法」!?

そして第二のステップです。法律を変えなければいけないと思いました。だからワシントンへ行き 法案通過のために運動を行いました。私は30代で 果たすべき使命があったので 国会議事堂の廊下を歩きながら この重要な法案立法に対し 反対する人間がいるなんて 思いもしませんでした。私が30歳で 世間知らずだった頃でした。ある議員が 私たちと正反対の意見だということを知りました。その議員が 何と言ったと思いますか? 「結婚のお楽しみを奪っちゃう法」です。「結婚のお楽しみを奪っちゃう法」 1984年アメリカで起った話です。ツイッターがあれば良かったのに!! (笑)

 

5 10年後、やっとの思いで女性に対する暴力反対法案が通過した

10年後やっとの思いで 女性に対する暴力反対法案が通過しました。人生を変えるような法案です。多くの命を救いました (拍手) ありがとうございます。私はこの活動の一貫として 法案改正できたことを誇りに思っています。地域社会に何百万ドルも注ぎ込むことができました。更にデータを集めてみました。実は私はデータ大好き人間です。データおたくなんです。本日はデータおたくが多くお見えかと思います。私もデータおたくなんです。その理由は 正しく資金を使いプログラムを成功させるためです。うまくいかないのなら変えなければいけません。そしてもう一つ言いたいことは 刑務所やシェルターを多く作れば この問題が解決するわけでは ないということです。経済的に女性が力をもつこと 傷ついた子ども達を癒すこと。暴力を未然に防ぐことです。

 

6 全国的な啓蒙キャンペーン「家庭内暴力を許すな」のCM

活動の3ステップ目です。前に進んで行きたいなら 声を大きくして行くこと。活動が見えるようにして行くこと。多くの人を巻き込むことが必要になります。するべきことが分かったので 公共広告機構に 啓蒙キャンペーンに支援を頼みました。カナダ オーストラリア ブラジル アフリカと 世界各国の様子を調べ あらゆる知識を結集させて 最初の全国的な啓蒙キャンペーン 「家庭内暴力を許すな」という 活動を展開しました。CMのひとつを見てみましょう。

(男性)夕飯はどこだ (女性)もう食べないと思って 片づけてしまったから ― (男性)これは何だ?ピザか? (女性)電話してくれたら、準備したんだけどー (男性)夕飯は? ピザが夕飯だと? (女性)あなた、大声出さないで やめてー離して! (男性)台所へ行け! (女性)嫌よ!助けて! (男性)わからせてやる! (女性を叩く)思い知ったか!思い知ったか! (ガラスが割れる) (女性)助けて!! 「子ども達は見ています。どう言い訳しますか?」

 

7 ムーブメントに必要とされる時の勢いに乗った

このキャンペーンの準備をしているときに O・J・シンプソンが 妻とその友人の殺人罪で 逮捕されました。彼自身が家庭内暴力の常習者であったことが 明らかになりました。メディアはこのニュースに釘付けになりました。家庭内暴力についてのニュースが ベタ記事から あるいはボツ原稿から 一面を飾るようになったのです。我々の広告はメディアを通して広まり 女性はこのとき初めて 自分たちの体験を語り始めました。ムーブメントに必要とされる 時の勢いに乗ったのです。それについての意味付けですが 1980年より前に 家庭内暴力に関連する記事が ニューヨーク・タイムズに 何件掲載されていたでしょうか。たったの158 個です。そして2000年代になると記事の数は7000件。私たちが大変革を起こしたと言えるでしょう。

 

8 「娘を傷つけるようなことはしないでくれ」

それでも我々は重要なポイントを見逃しています。それは第4のステップである男性の力です。人口の50%を巻き込まずに この問題を解決することはできません。申し上げた通り 私はデータおたくです。世論調査によると男性は非難されていると感じて できるだけ係らないようにしているようです。どのように男性を巻き込んでいくことができるでしょう。どのように女性や少女に対する暴力について 男性の口から語ってもらうことができるでしょう。男の友人は私にこう忠告します。女性と少女に対する暴力について男が語るはずない。そもそも 男はしゃべらないから と (笑) 男性の観客の皆さん申し訳ありません。皆さんはきちんと声をあげるでしょう。ただその友人は言いました 男は親としてまた指導者として 子どもには語るものだ と。ですからこうしました。私たちは男性のいる場所まで出向き プログラムをつくったのです。このプログラムをつくる際 心に一生焼き付くような出来事がありました。バスケットボールのコーチが 男性アスリートをはじめ 幅広く男性を集めて こんな話をしていました。健全な青少年を育成することや ロッカールームの文化を変えることが 大切であると話していたのです。どのように健全な関係を築いたら良いかをです。すると突然 彼は部屋の後方に気づきました。そこには彼の娘がいたのです。彼は娘の名前を呼びました。ミカエラ 「ミカエラ こちらへおいで」 彼女は9歳で恥ずかしがり屋さんでした。娘が父親の側へ行くと 父親が横に座るように言ったので 彼女は父親のすぐ隣に座りました。父親は娘を抱きしめてこう言いました。どうしてこういう話をするのかとよく聞かれます。それは私がこの子の父親だからだ。娘を傷つけるようなことはしないでくれ。私は親として彼の言いたいことを瞬時に理解しました。それは 多くの性的暴行が 大学構内で起き そして泣き寝入りになっていることを。成人女性に対する活動は十分にしてきました。これからは子ども向けの活動に力を入れます。やるんです。やらなければいけないんです (拍手)

 

9 テクノロジーは私達の良き友人

ポラロイド撮影の日々から 随分長い道のりを歩んできました。テクノロジーは私達の良き友人でした。携帯電話は女性の影響力を拡大し 世界的な大変革をもたらしました。フェイスブック ツイッター グーグル ユーチューブ これら全てのソーシャルメディアが 私達のストーリーを力強く伝える手助けをしてくれました。今日の観客の中で そんなアプリや サイトを作ってくださった皆様 本当にありがとうございます。実に素晴らしいことです (拍手)

 

10 私は父譲りの楽観主義者

私は父譲りの楽観主義者です。父は生涯 楽観主義部に属していました。そんな部は簡単に作れませんよね。それは彼の信念であり希望であり 私のDNAに根付いているものです。私はこの仕事を 30年間やってきました。人には変われる力があることを これまで以上に確信しています。私たちには歴史を思いやりや 平等に向かって変える力があります。そして究極的には 熱烈に信じています。暴力が人間の特性のひとつではないと 信じているんです。だから私達と共に立ちあがってください。女性 女の子 男性 男の子にとって 暴力のない未来をつくるために。ありがとうございます(拍手)

最後に

1993-2010年の間でアメリカ国内での成人女性に対する家庭内暴力は64%減少した。シェルターや自宅を開放し、女性と子どもの安全を守った。「結婚のお楽しみを奪っちゃう法」と揶揄する議員もいた。10年後、女性に対する暴力反対法案が通過。全国的な啓蒙キャンペーン「家庭内暴力を許すな」のCMを作成。娘を傷つけるようなことはしないでくれ

和訳してくださった Kumi Hirama 氏、レビューしてくださった Ai Tokimatsu 氏に感謝する(2013年12月)。

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