「ビンロウジュ、サンセベリア、ゴウダソウという3つの観葉植物によってきれいな空気を作ることができます」メトルは語りかける。ここでは、200万ビューを超える Kamal Meattle のTED講演を訳し、自分でできるおいしい空気の作り方について理解する。
要約
研究者、カマール・メトルは家庭やオフィスでよく見かける3つの観葉植物を用いることで、よりきれいな空気を取り入れることができると述べています。
With its air-filtering plants and sustainable architecture, Kamal Meattle’s office park in New Delhi is a model of green business. Meattle himself is a longtime activist for cleaning up India’s air.
1 3種類の観葉植物で新鮮な外気を得られる
およそ17年前、私はデリーの空気でアレルギーを起こし始めました。医者は私の肺活量が 70%まで落ち込んでおり、 命を縮めかねないと忠告しました。イリノイ工科大学、インドエネルギー資源研究所、 そしてNASAで学んだことから 一般的によく見る3種類の 観葉植物を室内に置くことで 私たちの健康に必要な 新鮮な外気を 得られることがわかりました。さらに屋内空気の産業基準を 維持しながら、きちんとした外気を 室内に取り入れることが 可能なこともわかりました。
2 ビンロウジュ、サンセベリア、ゴウダソウ
その3つの植物はビンロウジュ サンセベリア、ゴウダソウです。学名はご覧の通りです。ビンロウジュは二酸化炭素を取り除き 酸素に置き換えます。1人当たり、肩の高さほどの植木が4本必要です。手入れについてですが デリーでは毎日葉を 拭かないといけませんが 空気がきれいな地域であれば週1回で大丈夫です。ビンロウジュはベミというやせた肥料か もしくは水栽培で育て 3, 4ヶ月ごとに外に出さないといけません。2つ目の植物はサンセベリアです。これも観葉植物としてよく見かけます 「寝室の植物」とも呼ばれますが 夜、二酸化炭素を酸素に変えるからなんです。一人当たり、腰の高さほどの植木が6~8本必要になります。3つ目の植物はゴウダソウです。これもまたどこにでもある植物で、 できれば水栽培で育てていただきたい。ゴウダソウはホルムアルデヒドなど揮発性の高い物質を 取り除いてくれます。
3 必要な分の外気を生み出してくれる
この3つの植物は私たちに 必要な分の外気を生み出してくれます。たとえあなたがフタの締まったボトルの中にいれられても この3つの植物があれば死ぬことはないでしょう。外気を取り入れる必要が無いからです。私達は3つの植物をデリーにある 50,000平方フィート(4600平方メートル) 築20年の自分たちのビルで育ててみました。300人の居住者に対して1200本ほどの植木を用意しました。この研究で分かったことは、 このビルの中に人が10時間いた場合 42%の確率で血液中の酸素量が 1%上昇するということです。インド政府は このビルがニューデリーで 最も健康的な建物だと発表しました。さらに他の建物と 比較した場合 目の炎症の事例が 52%も減少し 呼吸器系障害に関しては34%の減少 頭痛は24%の減少 肺機能障害が12%、喘息は9%減少したのです。この研究結果は2008年の9月8日に発表され インド政府のウェブサイトで公開されています。
4 人間の生産能力を20%高める
私達の研究は、 これらの植物を用いることで、人間の生産能力を 20%も高めることもわかりました。さらに驚くべきことにビルを維持するのに必要な熱量を 15%も減らすことがわかりました。外気の供給が少なくて済むからです。現在、私たちはこの実験を 175万平方フィート(約16万平方メートル)の建物で試しており 室内に6万本の植木を置く予定です。
なぜこれが重要なのでしょうか? それは環境にとっても重要だからです。世界が必要とする エネルギー量は今後10年間で 30%増大するだろうと予測されています。現在、世界のエネルギーのうち 40%が建物の維持で消費されています。また世界人口の60%が 次の15年で、人口100万人以上の都市にある ビルに暮らすだろうと言われています。そしてより多くの人々がその生活基盤を エアコンの付いた場所に求めるようになります。世界を変えるには、まずあなた自身が変わりなさい。マハトマ・ガンジーの言葉です。ありがとうございました (拍手)
最後に
ビンロウジュ、サンセベリア、ゴウダソウという3種類の観葉植物で新鮮な外気を得られる。人間の生産能力を20%高め、ビルを維持するのに必要な熱量を15%減らしてくれる。世界を変えるには、まずあなた自身が変わりなさい。
和訳してくださったHiroaki Yamane 氏、レビューしてくださった Miwa Nakamura 氏に感謝する(2009年2月)。
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