前回は、世界規模の広告モデルか魅力的なモノの課金モデルか 土屋敏男×ひろゆきについてまとめた。ここでは、1%のひらめきを99%の努力ができる他人に任せる ひろゆきのルーツについて解説する。
「うちは貧乏だ」と言われ続けた子ども時代
小学生の頃は「早く寝なさい」と言われて21時、遅くても22時前には寝ていた。母親が教育熱心で、ゲームはダメ。お小遣いという概念もなかった。「うちは貧乏だ」と言われて、それを真に受けていた。中学校に入ってからPCエンジンを買ってもらったのがゲームデビュー。三国志などをPCでやっていた。
大学に行ったのは、モラトリアムが欲しかったから。勉強嫌いだが、学校は好きだった。将来は、物理学という分野で学問の道に進むつもりだったのに、高2で理系に進めなかった。その後、何をするのか考えもしなかった。
脳の構成はゲームと映画
ゲームと映画は好きだから、その話は悲観的にならない。映画やゲームは予算や構成を考えて作るが、ネットのサービスは思いつきで作ったものが多い。よくできた映画は突っ込みどころが少ない。合理的に考えるが、実際の行動は遅刻が多い。企画を考えることが仕事だから、常に頭を使える状態にしていないといけない。
多くの人が知識として再利用できるものが好き。例えば、格闘ゲームのおもしろさを伝えるためには、対戦相手と同じレベルのテクニックが必要になる。しかし、映画なら誰が観ても同じだから、おもしろいと感じる部分を抽出してネットサービスに再現できれば、ほかの仕事にもつかえる。「桃太郎電鉄」のおもしろさはすごろくゲームではなく、キングボンビーに追われる鬼ごっこの部分にある。人がおもしろいと思うことは変わっておらず、その本質をいかに隠蔽して新鮮に感じさせるか。
空気が読めるKY
本当に空気が読めないKYと、空気が読めるけどあえてKYになっている人の2つがある。ひろゆき氏は後者。しかし、空気を読んで場に同調してもおもしろくないし、それは他の人がやればいいこと。プライドが高そうなフリをしているのは、冷たい人だとみられていたほうが得だから。
日本人が血液型で人の性格を分類しようとするのは、みんな似すぎなので差を探そうとしているから。林家ぺー氏は、新幹線に乗ると歯ブラシとコップを持ってグリーン車の中を歩き回り、芸能人がいたら話しかける。歯ブラシは咎められたときに「歯を磨こうと思って」という言い訳の小道具。
1%のひらめきを99%の努力ができる他人にやらせてみる
世界を作るのは天才と変人。天才も変人も満足することができない欠陥がある。世間に認められればアーティストだが、認められなければ病気と言われてしまう。日本は同調圧力があるから、紙一重の人が生きていくのが難しい国。エジソンの「1%のひらめきと99%の努力」のうち、99%の努力ができるのが天才や変人の要素。僕は99%の努力を代わりにしてくれる人と一緒にする。そして2人で成功する。
論理的思考のルーツは西村家の弁当にあり?
西村家の弁当には葬儀の際に渡されるお清めの塩が入っていた。小分けになっていて便利だからだが、一般的には狂っている。うちの親はおかしいんだな、という価値観で生きてきた。
基本的には表に出たくない。しかし、ニコニコ動画がスタートしたときに「ことあるごとにリリースを出して、サービスが向上している感を出したほうがメディアに載りやすい」という話をしたら「じゃあお前が出ろよ」となってしまった。また、学生時代に原付バイクで事故を起こしているが、その慰謝料で留学した。日本における常識を疑うのは、海外生活の経験がある日本人がほとんど。
最後に
大学に行ったのは、モラトリアムが欲しかったから。「桃太郎電鉄」のおもしろさは、キングボンビーに追われる鬼ごっこの部分。僕は人を選びますからね。日本人が血液型で人の性格を分類しようとするのは、みんな似すぎなので差を探そうとしているから。西村家の弁当には葬儀の際に渡されるお清めの塩が入っていた。天才も変人も満足することができない欠陥がある。99%の努力ができるのが天才や変人の要素。
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