littlebits

アヤ・ブデール 「光って、鳴って、楽しく学べるブロック」

「電子装置をレゴブロックのように簡単に組み立てて遊べる電子部品セットというものを想像してみてください」ブデールは語りかける。ここでは、80万ビューを超える Ayah Bdeir のTED講演を訳し、ブロック遊びをしながら回路設計を学べる「littleBits」について理解する。

要約

電子装置をレゴブロックみたいに簡単に組立てて遊べる電子部品セットというのを想像してみてください。TEDフェローのアヤ・ブデールが紹介するlittleBitsは、ブロックになっていて自由に組み合わせられるシンプルな部品のコレクションで、回路作成をやさしいブロック遊びに変えることによって、創作活動に取り入れられるようにしています。

Ayah Bdeir is an engineer and artist, and is the founder of littleBits and karaj, an experimental art, architecture and technology lab in Beirut.

 

1 私はコンクリートブロックが大好き

変に聞こえるかもしれませんけど 私はコンクリートブロックが大好きなんです。最初のコンクリートブロックが製造されたのは1868年のことで その着想はいたってシンプルでした。一定の大きさのセメント製パーツを ぴったり積み上げられるようにしたものです。コンクリートブロックは瞬く間に 世界でもっともよく使われる建材になりました。ブロックを1つずつ積み上げていくことで 建物や橋のように大きなものを 作れるのです。そうしてコンクリートブロックは 私たちの時代における基本構成要素となりました。

 

2 これまでに製造されたレゴブロックの数は推計4千億個

それから100年ほどたった1947年に レゴが作ったのがこれです 「自動結合ブロック」と呼ばれていました。数年という短い期間で レゴブロックはあらゆる家庭へと普及しました。これまでに製造されたレゴブロックの数は推計4千億個と言われ 全世界の人が1人75個ずつ持っている計算です。すてきな家や橋や建築が エンジニアでなくても作れます。レゴが垣根をなくしました。レゴがしたことは要するに 現実の世界の構成要素である コンクリートブロックにあたるものを 想像力のために作ったということです。

 

3 トランジスタは専門家向けのものだった

ちょうど同じ年に ベル研究所では 次代の構成要素となる革命的技術が 準備されつつありました。そのトランジスタという ちっぽけな部品は 静的なブロックが積み上げられた世界から あらゆるものが反応する世界へと、静的なブロックが積み上げられた世界から あらゆるものが反応する世界へと 私たちを連れて行くことになりました。コンクリートブロック同様 トランジスタも1つずつ組み合わせることでより大きく より複雑な回路を作ることができますが 大きな違いもあって それは トランジスタは専門家向けということです。私たちの時代の基本構成要素が 専門家だけのものになっていることが 私には納得できなかったので それをひとつ変えてやろうと心に決めました。8年前 メディアラボにいたとき エンジニアの力を アーティストや デザイナーが使えるものにする というアイデアの探求を始めました。

 

4 littleBitsの一番の特徴は磁石で互いにくっつくこと

そして数年前にlittleBitsを開発し始めました。どんなものかご覧に入れましょう。littleBitsはそれぞれが特定の 1つの機能を持つ電子部品の集まりで 用意されている部品には ライトや ブザーや モーターや センサなどがあります。これの一番の特徴は 磁石で互いにくっつくようになっていることで 間違った繋ぎ方はできません。ブロックは種類で色分けされていて 緑は出力 青は電源 ピンクは入力 オレンジは配線です。ブロックを繋げていくだけなので すぐに大きな回路も組み上げられるようになります。青と緑を繋げると ライトが点きます。間に調節ツマミを挟んでやると 明るさを変えられるようになります。調節ツマミをパルス部品と 入れ替えてやると このブロックですが 点滅するようになります。おまけの効果として ブザーを付け加えてやると 騒音発生器のできあがりです。止めておきましょうね。

 

5 背後にあるアイデアは成長していく部品カタログ

単純な遊びに留まらず littleBitsは 実のところすごく強力なんです。プログラミングや配線やハンダ付けをせずに 直感的に手で簡単に電子装置を 組み立てられます。点滅のスピードを変えたければ このツマミをひねるだけで 速くなったり遅くなったりします。littleBitsの背後にあるアイデアは 成長していく部品カタログです。世の中のあらゆる電気操作を 部品としてすぐ使えるものにしたい 明かり 音源 ソーラーパネル モーター・・・あらゆるものを手の届くものにしたいのです。明かり 音源 ソーラーパネル モーター・・・あらゆるものを手の届くものにしたいのです。

 

6 子どもたちが身の回りの電子機器の仕組みを理解するようになる

子どもたちがこれでどんな風に遊ぶか観察していますが 目を見開かせられる体験です。素晴らしいのは子どもたちが 学校で習いもしない身の回りの電子機器の 仕組みを理解するようになることです。たとえば終夜灯の仕組みや なぜ自動ドアは人を挟まないのか iPodはどうやってタッチ操作に反応するのかといったことです。デザイン学校にもこれを持ち込んで 電子工学などの経験が まったくないデザイナーに littleBitsを素材として遊んでもらっています。これはフェルトと紙とペットボトルを使って ジョーディーが作ったものです(カチャン)(ブー)

 

7 工作粘土で作った暗がりを怖がるロブスター

ついこの数週前にも 私たちはlittleBitsを ロードアイランドデザイン学校に持って行き 工学などは全然知らないデザイナーに渡して ボール紙と木と紙で「何か作ってみて」と言いました。これは彼らの作ったものの一例ですが 動作を検知して反応する紙吹雪砲です(笑)これは私のお気に入りです。工作粘土で作ったロブスターですが・・・ なんと暗がりを怖がります(笑)

 

8 電子部品を素材として使えるようになろう

littleBitsは技術者でない人たちのための新しい材料になります。電子部品を素材として使えるようになるのです。この素材をあらゆる人に手の届くものにしたくて littleBitsをオープンソースにしました。Webサイトに行って回路図をダウンロードすれば自分で作れます。世界のクリエーター 発明家 オープンソース貢献者が協力する世界を広げたいのです。この生きて反応する私たちの世界は みんなのものだからです。だから皆さん 一緒に創り始めましょう。ありがとうございました(拍手)

 

最後に

光って、鳴って、楽しく回路設計を学べるブロック「littleBits」。緑は出力、青は電源、ピンクは入力、オレンジは配線と色分けされている。その背後にあるアイデアは成長していく部品カタログ。遊びながら電子機器の仕組みを学ぼう

和訳してくださった Yasushi Aoki 氏、レビューしてくださった Akinori Oyama 氏に感謝する(2012年2月)。

トランジスタ技術 2014年 04月号 [雑誌]


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