「Windows 8」OSが、発売から4日間で推定400万コピー販売を行ったと発表された。また「Android」アプリも「App Store」も70万本達成するなど、そのサービスが広がっている。ここではハードウェアとソフトウェアの仲人であるOSと、OS上で様々な機能を提供する実務家アプリケーションの基礎知識を述べる。
情報処理推進機構のシラバスにおいては「45.ソフトウェア」「47.開発ツール」「48.オープンソースソフトウェア」に対応している。
1 OSの役割
OSとはオペレーティングシステム(Operating System)の略。コンピュータの基本動作を実現する基本ソフトウェアである。OSは各種ハードウェアやデータの入出力を管理して、ワープロや表計算のようなアプリケーションソフトが動く土台を作る。
OSは間をつないで対話する
OS上で動くアプリケーションソフトは、メモリや補助記憶装置といったことを意識せずに処理を行うことができる。
代表的なOS
- Windows:現在最も広く使われている、Microsoft社製のOS。GUI(グラフィックユーザインタフェース)といって、マウスなどのポインティングデバイスを使って画面操作することで、コンピュータに命令を伝える
- Mac OS:グラフィックデザインなど、クリエイティブ方面でよく利用されているApple社製のOS。GUIを実装したOSの先駆け
- MS-DOS:Windowsの普及以前に広く使われていたMicrosoft社製のOS。CUI(キャラクタユーザインタフェース)といって、キーボードを使って文字ベースのコマンドを入力することで、コンピュータに命令を伝える
- UNIX:サーバなどに使われることの多いOS。大勢のユーザが同時に利用できるよう考えられている
- Linux:UNIX互換のOS。オープンソース(プログラムの元となるソースコードが公開されている)のソフトウェアで、無償で利用することができる
2 アプリケーションとは
アプリケーションソフトとは、OS上で様々な機能を実現するソフトウェアのことで、応用ソフトウェアとも呼ばれる。
代表的なアプリケーション
- ワープロソフト:様々な文書を作成するためのソフトウェア。単に文章を書き記すだけでなく、図や表、写真など多種多様なデータを文書上に混在させて貼り込むことができる。Microsoft社のWordやジャストシステム社の一太郎などが有名
- 表計算ソフト:表形式のデータを集計・編集するためのソフトウェア。表内の数値データを自動的に計算させたり、そのデータをグラフ化したりする機能を有している
- プレゼンテーションソフト:講演や技術発表などのプレゼンテーション用資料を作るためのソフトウェア。文字や図のほか、様々なマルチメディア素材を組み合わせることが可能。Microsoft社のPowerPointやApple社のKeynoteが有名
- Webブラウザ:インターネットのWebページを閲覧するためのソフトウェアで、単にブラウザとも呼ばれる。Microsoft社のInternetExplorerやMozilla財団のFirefoxなどが有名
- メールソフト:電子メールの作成と送受信を行うためのソフトウェアで、メーラーとも呼ばれる。Microsoft社のOutlookなどが有名
3 ソフトウェアの分類
- 基本ソフトウェア:OSや言語プロセッサ、各種サービスプログラムなど
- ミドルウェア:データベース管理ソフトウェアや各種開発支援用ソフトウェアなど
- 応用ソフトウェア:ワープロや表計算などの各種アプリケーションソフト
最後に
OSとアプリケーションの基礎知識として、OSの役割、アプリケーションの定義、ソフトウェアの分類についてまとめた。
スマホの普及に伴って端末選びの基準に変化があり、デザインよりもOSやCPUにも高い関心を示している消費者が増えている。個人情報やセキュリティ意識の高まりも受けて、購入前にじっくりと説明を聞きたいという要望も増えてきている(情報セキュリティ基礎知識5選)。新しい機器を購入する前に、どのようなOSやアプリケーションがあるのか、その役割などについて知っておくことが必要であろう。
次回は表計算ソフトについてまとめる。
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