「分子を印刷できる3Dプリンターを開発すれば、将来的には自分専用の薬を印刷することができるでしょう」リーは語りかける。ここでは、50万ビューを超える Lee Cronin のTED講演を訳し、3Dプリンターの化学的な可能性について想像する。
要約
化学者リー・クローニンは、物体ではなく、分子を印刷することができる3Dプリンターの開発に取り組んでいます。これが応用できれば将来は化学物質をインクとして自分専用の薬を印刷するという驚くべき可能性も期待できそうです。
A professor of chemistry, nanoscience and chemical complexity, Lee Cronin and his research group investigate how chemistry can revolutionize modern technology and even create life.
1 化学のアプリ化は可能か
有機化学者は 大きな分子を切ったり 既存の分子を分析して 複雑な分子を作ります。数年前 研究室のグループに何にでも使える 数年前、研究室のグループに何にでも使える 化学実験キットが作れないか課題を出しました。つまり化学のアプリ化が可能かということです。
2 容器と分子の同時印刷によって化学アプリ開発の可能性が生まれる
ではアプリ化の意味と方法を見てみましょう。始めるにあたって 3Dプリンターを用意し ビーカーや試験管などの実験容器を印刷しました。同時に別のプリンターで分子を印刷し 「反応容器」の中で組み合わせました。容器と分子の同時印刷によって 化学アプリ開発の可能性が生まれます。
3 全く新しい方法で薬が作れるかもしれない
これは何を意味するか。生体 化学的ネットワークを検索エンジンのように組み込めれば 病気の細胞を治したい時や 細菌を殺したい時に 手持ちの端末にこれが組み込まれていれば 化学実験をしながら 全く新しい方法で薬が作れるかもしれません。
4 必要なのはソフトウェアとハードウェアそして化学物質のインクだけ
これをラボでやるとしたら 必要なのはソフトウェアとハードウェア そして化学物質のインクです。これの凄い点は 化学物質インクを一式用意し プリンターにセットして 分子の設計図をダウンロードして 端末上で作れるところです。アプリを使って分子を作るわけです。最終的には 自分の薬を自分で印刷出来るようになります。今はまだ研究段階ですが。
5 薬局に行くことなく、その場で分子を構築できる
目標に少しでも近付くために まず 薬の構造や製薬方法つまり- 薬の開発や製造を考慮する必要があります。薬の開発後に製造ができれば どこにでも薬を届けられるからです。薬局に行く必要はなくなります。必要な場所で薬品を印刷し 新しい診断もダウンロードできます。新種の薬剤耐性菌が現れてもすぐに検索して 新種の薬剤耐性細菌が現れてもすぐに検索して 治療薬が作れます。その場で分子を構築できるのです。
6 自分専用の薬が印刷できる
私が考えるこの研究の将来性は 人間の幹細胞を採取し 遺伝子情報や環境と合わせて 自分専用の薬が印刷できるという発想です。もっと空想を広げるならば さらにこの後に待つのは 個人専用の物質構成装置かもしれません。「チャーリー、転送を頼む」(拍手)
最後に
3Dプリンターを化学にも応用できれば、自分専用の薬が印刷できる。個人メーカーの時代。
TED公式和訳をしてくださった TSUKAWAKI KAZU 塚脇 和 氏、レビューしてくださった Chiaki Takeuchi 氏に感謝する(2013年2月)。
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