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ラッセル・フォスター 「なぜ人は眠るのか?」

「『眠りは神様である。崇拝せよ』皆さんも そうされることをお勧めします」フォスターは語りかける。ここでは、170万ビューを超える Russell Foster のTED講演を訳し、眠りについての3つの理論と、メンタルヘルスとの関係について理解する。

要約

神経科学者のラッセル・フォスターは、脳の睡眠サイクルを研究しています。彼は「眠りについて、私たちは何を知っているだろう?」と問いかけます。人生の3分の1を眠りに費やすにもかかわらず、実際私たちは、あまり知りません。このトークで、フォスターは、なぜ眠るのかについて、3つのよく知られる理論を紹介し、年齢によって必要な睡眠時間は異なるといった迷信を否定します。そして、眠りによって精神健康状態を知る新しい方法を提示します。

Russell Foster studies sleep and its role in our lives, examining how our perception of light influences our sleep-wake rhythms.

 

1 人は人生の36%、32年間を眠りに費やす

今日 お話しするのは 私の好きなトピックの1つ 眠りの神経科学についてです。さて ある音があります (ジリジリジリ・・・) うまく行きました― 皆さんがよくご存知の音 そう 目覚まし時計の音です。この本当に忌まわしく ひどい音は 私たちの行動の中で唯一 最も重要なことである― 「眠り」を遮ります。平均して 人は 人生の36%を寝て過ごします。つまり 90歳まで生きるとして まるまる32年間を眠りに費やすわけです。

 

2 ほとんどの人は眠りについてあまり考えない

この32年という時間からも 眠りが ある程度重要だと分かります。しかし ほとんどの人は眠りについて あまり考えず ただ寝て終わりです。眠りについて本当に考えることがありません。ですから 今日は 皆さんの眠りに対する 見方や考え方を変えていただきたいのです。このお話を始めるにあたり 時代をさかのぼってみましょう。

 

3 「蜜のように甘い眠りを存分に楽しめ」

「蜜のように甘い眠りを存分に楽しめ」 誰の言葉か分かりますか? シェークスピアのジュリアス・シーザーです。もう少し引用を続けます 「おお眠りよ。やすらかな眠りよ。自然の乳母であるお前を なぜ驚かせたりしようか」 再び シェークスピアですこれは― スコットランドが舞台です〔訂正: 『ヘンリー四世』第2部〕 (笑) 同じ時代に言われたのが 「眠りは 黄金の鎖であり、健康と 我々の身体を結びつけるもの」 非常に予言的ですね。トーマス・デッカー 同じエリザベス朝時代の劇作家の言葉です。

 

4 「眠りは弱虫のもの」「金は眠らない」

そこから400年早送りすると 眠りに関するトーンは何やら変わってきます。20世紀初頭のトーマス・エジソンはこう言います 「眠りは 時間浪費の罪であり、原始時代からの負の遺産である」バーン (笑) 記憶にある方もいるでしょうがさらに1980年代になると マーガレット・サッチャーは こう言ったとされます「眠りは弱虫のもの」 そして かの悪名高き―名前は何だったか― 『ウォール街』のゴードン・ゲッコーは 「金は眠らない」と言います。

 

5 眠りに関する無知は本当に根深い

20世紀 私たちは眠りにどう対応したでしょう? もちろん エジソンの電球を使い 夜を侵略し 闇を占領して その占領下で 私たちは眠りをほぼ病気のごとく扱いました。眠りを敵としたのです。今でも せいぜい睡眠欲を満たすのがいいところで 最悪の場合 たぶん多くの人は眠りを ある種の治療が必要な病気と捉えています。眠りに関する無知は本当に根深いのです。

 

6 眠ることは私たちの生態上も本当に重要なこと

なぜでしょう?なぜ眠りを頭から追い払ったのでしょう? それは – 寝ている間には 何もしていないように見えるからです。食べなければ飲みもしません セックスもしません。まあ 大抵は しませんよね。ですから それは― 眠りは時間の無駄なのでしょうか?違います。眠ることは 私たちの生態上も本当に重要なことです。神経科学ではなぜそれが重要なのか 解明し始めています。次に 脳について話しましょう。

 

7 人が眠っているときも脳は眠らない

ここに脳がありますね。これは ある社会科学者から譲り受けたものです。彼らが言っていたのですがこれが何なのか どうやって使うのか分からないそうです (笑) 失礼 なので 私がお借りしました。まあ 彼らは気付いてないでしょうけど (笑)

私が言いたいのは人が眠っているときも この脳は眠らないということです。むしろ 場所によっては脳の活動は 睡眠状態にあるときの方がより活発になります。もう1つ眠りについて重要なことは 眠りは 脳内の1つの組織から起こるのではなく ある程度はネットワークによるものなのです。脳をひっくり返してみると― ここに出ている脊髄は好きですね― ここが視床下部で ちょうど その下にたくさんの おもしろい組織があります。特に体内時計です。体内時計によって私たちは いつ起きたらいいか いつ寝たらいいか分かります。この組織の役割は 視床下部 外側視床下部や腹外側視索前野の 全ての部分と連携を取ることです。これらが一緒になって ここの脳幹まで投射を送るのです 脳幹は 前方位に指令を送り 大脳皮質―素晴らしくシワシワの ここを 神経伝達物質で満たし私たちを起きた状態にします。つまりは 意識を与えてくれます。眠りが起こるのは 脳内で様々な相互作用がされた結果で つまり 眠りがオン・オフされるのは ここでの相互作用の結果なのです。

 

8 眠る理由について、3つの学説を紹介します

さて ちょっと振り返ってみましょう。さきほど眠りは複雑で 人生の32年間を使うとお話ししました。でも まだ何のために眠るのかお話しませんでした。私たちは なぜ眠るのでしょう? もちろん驚くことではありませんが 科学者の間で意見は一致していません。眠る理由について何十もの学説があります。そのうち 3つについてご紹介します

 

9 回復説:本能的な疲労回復のため

まずは 眠りは疲労回復と見る考え方 本能的なものです。要するに日中の活動で使い尽くしたものを 私たちは 夜に回復し置き換え 再建します。実際 こうした考え方は アリストテレスにまで遡ります。2,300年ほど前です。流行り廃りはありました。今は 有力になっています。というのも 脳の中にある多くの遺伝子は 睡眠中だけオンの状態になり それらは回復と代謝経路に結びついているとされるからです。ですから この回復説には十分な証拠があります。

 

10 エネルギー温存説:消費カロリーを減らすため

では エネルギー温存説はどうでしょう? これもまた 直感的なもので つまりは 消費カロリーを減らすために眠るというのです。でも 計算をしてみると そうは うまく行きません。例えば 夜に眠った場合と 夜起きて あまり活動しなかった場合とを比較してみましょう。眠ることで節約できたエネルギー消費は一晩で110カロリーです。ホットドッグのパンと同じカロリーです。つまり 例えるならそのホットドックのパンが 睡眠という 複雑で要求の多い活動の わずかばかりの見返りというわけです。ですから エネルギー温存説はあまり説得力がないと思います。

 

11 脳の情報処理と記憶定着のため

でも 3番目の説にはかなり惹きつけられています。睡眠は 脳の情報処理と記憶定着のためというものです。つまり 何かを覚えようとした後 眠らないでいれば 学習能力は壊滅的になるというのです。学習能力がかなり弱められてしまいます。ですから 睡眠と記憶定着もとても重要なのです。でも ただ単に 記憶を並べて 思い出すだけではありません。大変面白いことに 複雑な問題への新しい解決策を見つける能力は 一晩寝ることで大きく高まるのです。事実 3倍も違うと言われています。夜に眠ることで創造性が高まるのです。そして どうも脳の中では 神経結合のうち重要なもの つまり 重要なシナプス結合は 増強されますが、一方で 重要度が低いものは 徐々に結合が弱まりさらに重要性を失っていきます。

 

12 眠る理由は複数ある

さて なぜ眠るのか3つの説明を紹介しました。ぜひ認識していただきたいのは 細かいことはさておきおそらく眠る理由は複数あるのです。でも 眠るのは怠慢ではありません 簡単に理解できるような類のものでもありません。眠りは かつてエコノミークラスから ビジネスクラスへのアップグレードに例えられていました。エコノミークラスからファーストクラスではないのです。ここが肝心なのですが 眠らなければ離陸することはなく つまり 目的地に到達することはありません。今日の多くの社会において際立っているのは 私たちが ひどい睡眠不足だということです。

 

13 社会の大部分が睡眠不足に陥っている

そこで 次は睡眠不足について見てみましょう。社会の大部分が睡眠不足に陥っています。私たちの眠りのバロメーターはこうです。1950年代信頼のおけるデータによれば 私たちのほとんどが8時間睡眠でした。今では それよりも1時間半から2時間も短くなっています。つまり 毎晩6時間半寝れば十分というわけです。十代の若者は さらに悪いです。この年齢で脳がしっかり活動するには9時間の睡眠が必要ですが 多くの子どもは学校のある日は 5時間しか寝ません。不十分です。社会の他の層お年寄りを見てみましょう。お年寄りはまとめて眠る能力が衰えて 何回にも分けて寝ることになりますが 一晩で5時間未満です。交代勤務これはひどいです。たぶん 労働人口の20%が交代勤務ですが 体内時計は 夜勤にあわせて 調整されません。明暗サイクルは皆同じですから かわいそうに夜勤を終えて家に帰って どんなに疲れていて日中に眠ろうとしても 体内時計は こう告げます。「起きろ 起きる時間だ」 夜勤労働者の場合眠りの質は 通常 とても悪くまた5時間くらいでしょう。そして 何千万もの人が時差ボケに悩まされています。今 時差ボケの方はいますか? なんてこと 居眠りせずにいてくれて本当にありがとう。あなたの脳は眠りを欲しているはずですから。

 

14 ドライバーの31%が一生に一度は運転中に居眠りをする

脳がすることの一つに マイクロスリープがあります。非自発的に眠りに落ちることで 自分ではコントロールできません。マイクロスリープはちょっと恥ずかしいものですが 危険も伴います。ある推計によればドライバーの31%が 一生に一度は運転中に居眠りをします。アメリカでは統計がすごいですからね。高速で起こった事故のうち10万件が 疲労や注意散漫 居眠りと関係があると言われています。年間10万件です。桁外れです。別の怖さもあります。チェルノブイリでの悲劇や スペースシャトルチャレンジャー号での 惨劇がありましたが、これらの事故後の調査では 過酷な交代制勤務による判断力低下 注意散漫や疲労が 大きな原因とされました。

 

15 アルコールは短期的な荒療治

疲れて 寝ていないときは 記憶力も 創造性も乏しくなり 衝動的に行動しやすくなり 全体的に判断力も鈍ります。でも それどころじゃすみませんよ(笑)。脳が疲れていたら 脳は 覚醒させるものを欲します。ここで ドラッグや興奮誘発剤が出てきます。カフェインは 西洋の多くで選ばれる興奮誘発剤の代表です。カフェインがなければ仕事もできません。脳が本当に疲れてしまった時はニコチンです。もちろん これらの興奮誘発剤で 覚醒状態を保っていても もちろん 夜11時になれば 脳はこう思います― 「あー もう すぐに寝なくちゃ」 そんなとき 興奮状態だったらどうしますか? もちろん アルコールです。アルコールは短期的に ちょっと落ち着くのに使うにはとても便利です。眠りに入りやすくしてくれます。でも 覚えておかないといけないのは アルコールでは睡眠どころか それに近い状態にもなりません。単に落ち着くだけです。むしろ 記憶定着と想起のときに起こる― 神経活動を害することもあります。アルコールは短期的な荒療治なのです。お願いですから毎晩 眠るために アルコールに頼るようにならないでください。

 

16 毎晩5時間以下しか寝なければ、50%の確率で肥満になる

もう一つ 睡眠不足と関係があるのは体重増加です。毎晩 5時間以下しか寝なければ 50%の確率で肥満になります。どんな関係があるんでしょう? 睡眠不足は どうもグレリンと呼ばれる― 食欲増進ホルモンを分泌するようなのです。グレリンが分泌され 脳に到達すると 脳は「炭水化物が必要だ」と言い 炭水化物―特に糖分を求めるようになります。ですから 疲労と 体重増加につながる代謝傾向とは関係があります。

 

17 ストレスから物忘れ、睡眠不足、感染症にかかりやすくなる

ストレス疲れた人は 大きなストレスを抱えています。ストレスから来ることとして 当然 物忘れがあります。うっかり忘れてしまうのです。でも ストレスはそれだけでは終わりません。一時的なストレスは大きな問題ではないものの ストレスが続くと 睡眠不足になり問題になります。ストレスが続くと免疫力も下がるため 疲れた人は感染症にかかりやすくなります。さらに とても素晴らしい研究があり 交代勤務者などはがん発生率が高くなるとされています。ストレス・レベルが高まると血液中のグルコースが増え 血糖値が高くなり その結果グルコース耐性がなくなります。2型糖尿病です。ストレスで心臓血管病にかかりやすくなります。血圧が上昇するからです。睡眠不足からいろんなことが起こるわけです。単に脳がちょっと正常に機能しないだけではないのです。大抵の人は 睡眠不足はその程度だと考えていますが。

 

18 どうすれば十分な睡眠か分かるの?

さて ここでちょっと考えてみましょう。いつも 十分に睡眠をとっていると思う人は? ちょっと手をあげてみてください。十分に寝ていると思う人は? あー 素晴らしいですね。秘訣についてはまたあとでお話しましょう。もちろん こんな質問が出てくるでしょう 「どうすれば十分な睡眠か分かるの?」 難しいことではありません。朝 ベッドから出るのに目覚まし時計が必要なら 起きるのに時間がかかるなら 興奮誘発剤がたくさん必要なら イライラしていたり 同僚から 疲れて不機嫌そうと言われたりしたら おそらく 睡眠不足でしょう。まわりや自分の声に耳を傾けるのです。

 

19 寝室を眠りの聖域にしましょう

では どうしたらいいのでしょう? まあ ちょっと言葉は悪いですが 「サルでもわかる睡眠方法」はこうです。寝室を 眠りの聖域にしましょう。まず大事なのはできるだけ暗くして ちょっと涼しくすることですとても重要です。もっと言えば寝る前の少なくとも30分前から 光を浴びる量を減らします。光があると覚醒してしまい眠りに入るのが遅れます。ほとんどの人がベッドに入る直前にすることは? 光が煌々と灯った浴室に立って 鏡をのぞき込みながら歯を磨きますね。寝る前にする最悪のことです。携帯電話も消しましょう。コンピュータもです。脳を刺激するような物はすべて消しましょう。遅い時間にカフェインも取らないようにしましょう。理想は ランチ以降は取らないことです。さて 寝る前に光を浴びるのを減らすと言いました。でも 朝に光を浴びるのは 体内時計の明暗サイクルの調整に非常に効果的です。ですから 朝は 光を浴びましょう。基本的には自分の声に耳を傾ければよいのです。落ち着きましょう。自分が落ち着くことを工夫して 蜜のように甘い眠りに 身をゆだねてください。

 

20 年配者でも睡眠欲は減りません

ここまでが事実です。では 迷信はどうでしょう?十代の若者は怠け者と言います。かわいそうに 違いますよ。あの子たちは 生体リズムが 遅く寝て 遅く起き休めるようになっているのです。毎晩 8時間睡眠が必要です。それは平均であってそれ以上必要な人も それ以下の人もいます。自分の身体に聞かないといけないのです。こんなに睡眠が必要?もっと必要?と 簡単でしょう。年を取ると睡眠時間が減るというのも事実ではありません。年配者でも睡眠欲は減りません。眠りが分散してまとまって寝にくくなりますが 必要な睡眠量は減らないのです。

 

21 朝早く起きる人はうぬぼれが強いくらい

そして 4つ目の迷信は 早寝早起きで 健康で お金持ち賢くなるというものです。いろんな意味で間違っています(笑)。早寝早起きでお金持ちになるなんて どこにも証拠はありません。社会経済的地位にも違いはありません。私の経験上朝型人間と夜型人間の違いと言えば 朝早く起きる人は うぬぼれが強いくらいです (笑)(拍手)

 

22 メンタルヘルスと精神疾患、睡眠障害との関係

最後の数分間で ギアチェンジして 神経科学の最新研究についてお話しましょう。それは メンタルヘルスと 精神疾患、睡眠障害との関係です。130年も前からひどい精神疾患には 必ず 睡眠障害が伴うと分かっていました。でも ほぼ無視されてきました。1970年代にこの問題が再び検討されたとき 「統合失調症の人が睡眠障害になるのは当然である。抗精神病薬を飲んでいるのだから。抗精神病薬が睡眠障害の原因だ」とされ 100年にもわたって抗精神病薬が出る前に 睡眠障害が報告されていたことは無視されてしまいました。

 

23 統合失調症の患者は大抵の場合夜間起きていて昼間に眠る

何が起こっているのでしょうか? たくさんの―いくつかのグループが うつ、統合失調症、躁うつ病などで 睡眠障害が どう関わっているかを研究しています。統合失調症について昨年 大きな研究成果を発表し そのデータも目を見張るものでしたが 統合失調症の患者は 大抵の場合夜間 起きていて 昼間に眠るのです。別のグループは24時間周期はなくなっていました。彼らの眠りは完全に打ち砕かれます。中には 明暗サイクルによって眠りをコントロールできない人もいます。毎晩 段々遅く起きるようになり ついには眠れなくなります。

 

24 統合失調症と関係のある遺伝子が突然変異したとき睡眠に障害をきたす

何が起こっているのでしょうか? とても面白いことには 精神疾患と睡眠は単に相関関係があるだけでなく 脳と物理的にリンクされているのです。通常の眠りを誘う神経ネットワークによって 通常の睡眠に導かれますがメンタルヘルスを もたらすネットワークも重なっています。根拠は何でしょうか? 通常の睡眠をとる上でとても重要とされた遺伝子が 突然変異し 変化した場合 メンタルヘルスの問題を引き起こすのです。昨年 私たちはある研究を発表し 統合失調症と関係のある遺伝子が 突然変異したとき睡眠に障害をきたすと示しました。ですから 私たちはこれら二つの重要なシステムの間で 真の機構的重なりがあるのです。

 

25 睡眠障害はある種の精神疾患の前兆

ここから様々な成果が生まれました。1つ目は睡眠障害は ある種の精神疾患の前兆で 躁うつ病の危険が高い若い人たちの間で 見られることを私たちは示しました。躁うつ病の診断を受ける前から睡眠異常があったのです。他のデータによれば睡眠障害は 精神病に実際に悪影響を与え 病状をさらに悪化させる可能性があります。同僚のダン・フリーマンは様々な物質を使い 眠りを安定させることでパラノイア(妄想症)患者の症状を 50%も改善させました。

 

26 脳内の睡眠をつかさどる場所を新しく治療対象とできる

つまり 何が分かったのでしょう? この関係ではとても面白いことが分かりました。これら2つのシステムの 神経科学を理解することで 明らかになりつつあるのは 眠りと精神疾患がどのように生まれ 脳の中で制御されるかです。2つ目はもし眠りと睡眠障害を 早期警告シグナルと使えれば 解決の可能性があるということです。病気にかかりやすい人たちを 早めに助けることも可能になります。3つ目は最も良いことですが 脳内の睡眠をつかさどる場所を 新しく治療対象とできることです。不安定な人の眠りを安定させれば より健康にできますし 精神疾患の怖い症状も緩和できます。

 

27 眠りの神経科学を理解することは精神疾患のいくつかの原因解明に有用

最後にまとめます。私は最初に眠りをまじめに考えるよう言いました。眠りについて私たちの意識は変化してきました。産業革命前には 羽根布団で大事にくるまっていました。眠りの重要性を本能的に知っていたのです。これは つまらない戯言ではありません。健康になるための実践的アプローチです。良い眠りは集中力や 注意力 決断力 創造性 社会性健康を高めます。良い眠りにより気分変化やストレス 怒りや衝動性 飲酒やドラッグ嗜好を抑えられます。そして最後に 眠りの神経科学を理解することは 精神疾患の いくつかの原因解明に有用であると言いました。実際 これにより新しい方法で 私たちを衰弱させる精神疾患を治すことができます。

 

28 「眠りは神様である。崇拝せよ」

ファンタジー作家のジム・ブッチャーは言いました 「眠りは神様である 崇拝せよ」 皆さんも そうされることをお勧めします。ありがとうございました (拍手)

 

最後に

まずは寝室を眠りの聖域にします!

TED公式和訳をしてくださった Yuko Yoshida 氏、レビューしてくださった Mari Arimitsu 氏に感謝する(2013年8月)。

8時間睡眠のウソ。 日本人の眠り、8つの新常識


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