witricity

エリック・ガイラー ワイヤレス電力のデモ

「ケーブルを使わない電力で、携帯電話や車、ペースメーカーを充電できるようになります」ガイラーは語りかける。ここでは、170万ビューを超える Eric Giler のTED講演を訳し、ワイヤレス電力のデモを紹介する。

要約

エリック・ガイラーはケーブルを使わない電力で、我々のつながれた生活を解決しようとしています。このSFに出てくるような技術の利点を説明し、MITの画期的な発明 「WiTricity(「ワイヤレス」と「電気」の造語)」のデモを行います。まもなく実用化され、携帯電話や車、ペースメーカーを充電するようになります。

As the CEO of MIT-inspired WiTricity, Eric Giler has a plan to beam electric power through the air to wirelessly power your laptop or recharge your car. You may never plug in again.

 

1 最初にワイヤレスで電力を送ることを考えたのはニコラ・テスラ

最初にワイヤレスで電力を送ることを 考えたのは ニコラ テスラです。今から100年ほど前の話です。まさか 電力をワイヤレスで送ろうなんて 誰も考えもしませんでした 「一体誰が使うんだ」と。それでも彼は たくさんのやり方に 取り掛かったのです。それでできたのがテスラ コイルです。このタワーは ロングアイランドに1900年代初めに作られました。電力を世界中どこにでも送ってしまおうという アイデアです。これが実際にうまくいったかどうかは誰にもわかりません。FBIが安全保障上の問題から 撤去してしまったようです。1900年代の初めには…

 

2 我々は電気や乾電池が大好き

ただひとつ電気について明らかになったのは 我々が電気を大好きだということ。どれくらい好きか考えてみて下さい。外を歩いてみると 数兆ドルものお金が 世界中でインフラに投資されているのがわかります。電線を張り 発電所から消費地まで 電気を届けるためのインフラです。また我々は乾電池も好きです。環境問題について関心のある人はよく聞いて下さい。毎年400億個もの 使い捨て乾電池が作られています。一般的に言って 電気は 非常に安価な電気のあるところから 手の届く範囲内で使われます。

 

3 suckという言葉には「真空を作り出す」という意味もある

ここに来る途中で考えてみました 「私は北米の出身なので アメリカでよく知られた単語を まずは調べてみよう」と。この6番目は北米での定義です。suck (最悪) という言葉の… 電源コードは本当に最悪ですよね。考えてみて下さい。こんな状態になったり 机の下がこんな感じだったりしませんか? 乾電池も最悪ですよね。これはもう死ぬほど最悪です。こいつが一体どうなるか考えたことありますか? 毎年400億個も作られているんですよ。こうなります 粉々に崩れてしまいます。最後にはこういう所に捨てられます。だから電気がどれだけ高くつくかを考える際には 乾電池から電力を供給する キロワットアワー当りのコストは 100kgを超える単位で考えなければなりません。考えてみて下さい。世界で最も高価な系統電力は その何千倍にもなります。幸いなことに suckという言葉には 「真空を作り出す」という意味もあります。そして自然は真空を放っておきません。

 

4 50%の発電効率は乾電池よりも数千倍も効率的

数年前のことですが MITの理論物理学者のグループが 離れた所に電力を飛ばすというコンセプトを思いつきました。基本的に2メートル離れた所にある 60ワットの電球を点けることができました。50パーセントの発電効率です。ちなみにこれは 乾電池で同じことをするのに比べ 数千倍も効率的なのです。電球に明かりを点けることに成功し しかもとても上手くいきました。これは実験ですので コイルはいささか大きめです。電球を点けるのは彼らにすれば割と簡単なタスクでした。

 

5 磁気を使ってワイヤレスに電力を転送する「共鳴エネルギー伝送」

元々のきっかけは ある教授が ある時3晩続けて 奥さんの携帯電話が 鳴って起こされたことです。バッテリーが残量わずかだったのです。彼は思いました 「すぐそこの壁にはたくさん電気が流れているんだから 少しくらい携帯に入ってくれれば ぐっすり眠れるのに」 それでこのコンセプトを思いついたわけです。「共鳴エネルギー伝送」です。普通の変圧器には2つのコイルがあります。この2つのコイルは非常に近接していて 磁気を使ってワイヤレスに 電力を転送します。非常に短い距離ですが…。ソイヤチッチ博士が見つけ出したのは 変圧器のコイルを分離して より長い距離で使えるようにすることでした。この技術は オペラ歌手が 部屋の向こう側にあるガラスを割るのと似た方法です。これは共鳴現象と呼ばれ 彼はこの発見で 「天才賞」とも呼ばれる マッカーサー フェローシップ賞を 昨年9月に受賞しています。

 

6 共鳴エネルギー伝送の原理

では 一体どのような原理なのでしょう? コイルをイメージして下さい。エンジニアの皆さんは そこにコンデンサーも付けて下さい。そのコイルを共鳴させることができたなら それは振動し始めます。交流の周波数でです。ちなみにかなりの高周波になります。別のデバイスを持ってきて それに十分近づけることができたなら ちょうど同じ周波数で動作するのです。「強い結合」と呼ばれる状態にして 両者の間で磁気エネルギーを伝送できます。そこで まず片側で電気を 磁界に変え、反対側で磁界を 電気に戻すのです。こうして電気が伝送されます。

 

7 一番多い質問は安全性

一番多い質問は安全性です。携帯電話の安全性を心配する人がいますよね。安全性は問題ないのか?ってね。まずこれは放射技術ではありません。電波を放射しないのです。電界は発生しません。磁界だけです。しかも磁界は 我々が「電力源」と呼ぶものと デバイスの中だけに留まります。ここで使われている磁界は 地球の磁界と基本的に同じものです。我々は磁界の中で暮らしているのです。この技術のもうひとつすごいところは 正確に同じ周波数で動くものだけにエネルギーを飛ばすことです。これは本来ほとんど不可能に近いことです。そして遂に至るところで行政組織が 規制を始めようとしています。今日お見せするものは全て その規制で定められた 許容値の範囲内に収まっています。

 

8 車庫に車を停めると車が勝手にチャージしてくれる

モバイルエレクトロニクス ホームエレクトロニクス 机の下のこのようなコードはきっと 皆さんお馴染みのものかと思います。乾電池もそうです。産業用途のものもあります。そして最近では 電気自動車です。電気自動車は美しいものです。でもいちいち充電コードを挿すなんて面倒ですよね? 我々が作ったシステムは 車庫に車を停めると 車が勝手にチャージしてくれるんです。床に敷かれたマットが壁につながれていて 安全かつ効率的に車を充電させるのです。他にも色々な用途があります。埋め込まれた医療デバイスとか もう感染で死ぬ人はいなくなります。完全に密封してしまえば… クレジットカードや掃除ロボットなどもあります。

 

9 磁界を作り出し他方のデバイスにも磁界を作り出す

本日はここで数分のお時間を頂き 実際にどう動くのかをご覧に入れたいと思います。ここにあるものでほぼ全てです。ここにコイルがあります。そのコイルにつながれているRFアンプが 高い周波数で振動する磁界を作り出します。テレビの後ろにも同じものを置いています。ちなみに これは実際よりも簡単に見えるようにしています。たくさんのエレクトロニクス部品とちょっとした秘密 そしてあらゆる種類の知的財産が詰まっています。さてここで何が起こるかというと 磁界を作り出し 他方のデバイスにも磁界を 作り出します

 

10 およそ10秒でテレビが点き、コードも取り除ける

もしデモの神のご機嫌がよければ およそ10秒でテレビが点きます。なぜ10秒かかるのかというと — コードを使ってテレビを点けようとしたことがある人が いるかどうかわかりませんが 普通は近くにいってボタンを押さなければなりません。そこで内蔵した小さなコンピュータを起動させ テレビを点けるように指令させるようにしたのです。ではコードを挿します。ここに磁界を作り出します。それがこちら側にも伝わって さっきも言ったように およそ10秒で テレビが点くはずです…。これは普通に — (拍手) 普通にお店で売られているカラーテレビです。想像して下さい。これを手に入れたら 壁に掛けたくなるでしょう。テレビを壁に掛けたいと思う人はどのくらいいますか? 考えてみて下さい。コードがぶら下がっているのは嫌でしょう。コードを取り除けたらと想像してみて下さい。安全性についてもお話しておきましょう。何の問題もありません。私は大丈夫です。もう一回やります。安全の為ですが これを見ると皆すぐに聞いてくることがあります。「どの位小さくできるのか?十分に小さくできるのか?」 ソイヤチッチ博士の元のアイデアは 奥さんの携帯から来たのを思い出して下さい。

 

11 アンドロイドOSでもiOSでも起動できる

そこでお見せしたいものがあります。我々は機会均等主義の設計者として– まずはグーグルのG1です。最近出てきたのをご存知でしょう。アンドロイドOSで動いています。たしか誰かが話していましたよね。ちょっと変わっています。バッテリーの他に コイル状のエレクトロニクスも付いています。我々WiTricityが裏に取り付けたものです。カメラを近づけてもらえますか? はい、オッケー ご覧下さい。これを近づけると… 完全にワイヤレスで充電された携帯電話になります (拍手)そしてアップル愛好家がいるのもわかってますよ。実はアップルの電話の中をいじるのは簡単じゃないんです。そこで裏に小さなケースを取り付けました。こいつでも起動できるはずです。iPhoneをお使いの方にはお馴染みの緑色の画面です (拍手)

 

12 天井でも床でも机の下でも財布の中でも充電できる

ノキアでもやってみました。裏に小さなものを取り付けているのがわかるでしょう。これも電源が入ると音が鳴るはずです。普通はスクリーンを照らすのに使っていますが… 何ができるか想像してみて下さい。天井に入れられます。床に入れられます。勿論机の下にも埋め込めます。部屋に入ってきたら 財布を持っているとして 財布の中でも充電できるのです。これらのものを二度と電源に挿す必要はなくなります。あなたなら何に使うか考えてみて下さい。最後に 「ザ ニューヨーカー」誌の不滅のビジョンみたいに もう1枚スライドを追加してみました。ちょっと見えにくいかもしれませんが 「ワイヤレス技術のように見えるぞ」と書いています。どうもありがとうございました (拍手)

最後に

最初にワイヤレスで電力を送ることを考えたのはニコラ・テスラ。磁気を使ってワイヤレスに電力を転送する「共鳴エネルギー伝送」。磁界しか発生せず、正確に同じ周波数で動くものだけにエネルギーを飛ばすため安全。およそ10秒でテレビが点き、コードも取り除ける。アンドロイドOSでもiOSでも起動できる。天井でも床でも机の下でも財布の中でも充電できる。電力はワイヤレスで伝送できる

和訳してくださった Masaaki Ueno 氏、レビューしてくださった Takeshi Morita 氏に感謝する(2009年7月)。

ワイヤレス給電技術がわかる本

ニコラ・テスラ 秘密の告白 世界システム=私の履歴書 フリーエネルギー=真空中の宇宙


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